中小零細企業の商売では安く仕入れて高く売ることは基本である。商売と同様だが自営の軽貨物ドライバーはそういった武器を忘れてはいけない。
私自身が千葉県内で軽貨物配送の運賃を大手であろうとどこよりも安くできる理由はコストをかける必要のない自営能力である。
ゼロからイチの自分力。
私は相手が誰であろうとも舐めるなよという姿勢で堂々と仕事に挑んでいる。当然ながら数より質、義理を重要視している。
このニッチな軽貨物運送業の仕事は事業で投入するコストを安くすることと投入すべき先行投資をきちんと分けて計画的に行動していけばよいだけのこと。それで健康経営は守れる。
冥利は損して徳とれである。得ではなく徳。時間とお金を丁寧にかけて仕事を請け負い、徳が残るかどうかでその価値は決まる。
一例ではあるが軽貨物車は新車を買わない。軽貨物車の整備技能を自ら身につける。無駄なコストをかけないこの2点のノウハウだけでも同業者らと比較して価格競争力の差は生まれてくる。
200万の新車に乗った軽貨物ドライバーと50万の中古車に乗った軽貨物ドライバーを比べた場合、例えるならば新車に乗った軽貨物ドライバーはお客様から4倍の運賃を頂戴できるかどうかである。
新車に乗った軽貨物ドライバーが中古車に乗ったドライバーより4倍のスピードで仕事ができるのか、または1日が96時間ある人間なのかどうかである。
コスト優位性はこの時点ですでに勝負力は決まっている。
更に、誰もが過酷に使用する軽貨物車だが修理メンテナンスで年間10万円の工賃を整備屋に支払う場合と自分自身で整備を行って10万円の工賃が発生しなかった場合で例えると年間を通して10万円の利益差が生まれる。
必要最低限の整備範囲は自分で自分が乗る車両状態をきちんと把握して人任せではなく自分で整備や簡易修理をする能力さえあれば事業のコストは更にゆとりが生まれる。場合によってはそれを貯蓄も可能だ。
その他、事業のウェブ制作や宣伝や営業なども外注をせずに自らに業務能力が無駄な外注費用も毎月発生しない。
これらの思考は事業規模が大きいとリスキーな部分もあるわけだが零細企業や個人事業の売上規模ならば自分自身の能力で無駄な事業コストをゼロ化できる効果も狙える。利益はそのまま蓄えとなる。
事務所に電話番を雇えばその人件費は価格競争力と利益低下を招く。事務所に配送の仕事をしない高級取りの経営者が椅子に毎日ふんぞり返っていれば事業の価格競争力は更に低下して悪化する。
とても簡単な話である。
密か稼ぐのも能力次第。