当たり前のことを当たり前と捉えず、仕事があることに感謝し、人に感謝し、優しさをシェアできる行動をとれる個人事業主の軽貨物ドライバーには本当の稼ぎが黙ってついてくる。
法人経営にはない魅力のある個人事業は先義後利によって成功の道筋が見えてくる。
私は、とある手法を守りながら自身の事業計画に基づいてブレずに事業や仕事を進めている中、荷主様や取引先との良好な関係性、担当する仕事環境にも恵まれている現状について軽貨物車を毎日運転しながら感謝しつつ、事業展開するための予習復習を考える機会が多いです。
無論、やることはやっているからこそ、考えるべきは考えているからこそ、余計なことや余計な取引に手を出さないことによって仕事の安定性と成長性を確保でき、新しい仕事案件の獲得、新たな取引の人間関係にも恵まれていると自負しています。
- 牛は牛連れ、馬は馬連れ。
軽貨物の仕事に限っての話ではありませんが、私が以前から新しい取引や人間の関係を築く際に大切にしていることは「末長く」です。「末永く」では考えません。
良くも悪くも仕事や事業にはゴールがあるわけです。事業や経営に永遠や永久は無いものと考えており、何より仕事人生を大事にしつつ進行形の仕事上で得られる貴重な取引と人間の関係を「これから先も長くずっと続くと本当にいいな」と何はともあれ願うようにしています。
事実、軽貨物配送の法人業者では商売が上手そうな経営者は正直いません。これら経営者の中には本業がうまくいっていないのに商才なく副業に手を出したりなど、多角事業化のキホンのキがわかっていない感じの人も多そうです。
どんな事業であれ当然、ヒト、モノ、カネ、情報、これら一定の経営資源を水準以上に持っていないと多角した事業は産声だけで一年もせず失敗に終わります。ラッキーパンチすら当たりません。
そうした中、仕事苦境の人たちも類は友を呼ぶわけですが、これは事業や経営を続けているとごく自然に起こることなので注意です。
居心地の良さを求めて仕事苦境の者同士が妙な仲間意識を口に出したりは駄目ですし、他人の人間関係を利用したりも駄目ですし、他力本願で仕事をしたりも駄目です。事業や仕事は甘くはありません。
そして、良い関係を増やし、悪い関係をゼロ化していくことに躊躇や妥協があってもいけません。
事業はプライベートとは異なり、事業は生き物でもあり、個人事業や零細企業の経営基盤などあってないようなものです。周囲からヒントを得ながら力強く生き抜いていかなくてはなりません。
牛と馬では歩く調子が合わないが、牛と牛、馬と馬なら歩く調子を合わせることができ、似た者同士に限ってうまくいくのです。
商才のない人には商才のない人間が集まります。仕事上で駄目な人には駄目な人が集まります。仕事の落ち度や仕事のミスが重なるのもこのためです。
さて、個人事業主の軽貨物配送ドライバーとして業務請負で仕事をしていると特定のお店や企業へ集配で出入りすることになります。
私のように相手企業の規模を問わずに色々な商店や企業のビジネスモデルに興味を持ち続けている軽貨物ドライバーにとって配送現場は事業そのものの在り方を感じとれる最高の場でもあります。
とは言え、荷主側のビジネスモデルには興味がありますが同業者側においては人間力があって立派だなと感じる軽貨物配送事業を展開している会社経営者の話は聞きもしません。
私は以前に北海道から沖縄まで日本全国にある数千の取引先と仕事上で接していた際は「立派だな」と尊敬できる経営者やリーダーはかなり多かったです。零細企業のリーダーの方が立派かなと思いますが、上場されている経営者やそういった企業の事業リーダーも見習うべきことが沢山ありました。
職は異なりますが軽貨物運送というスモールビジネスの事業環境ではそういった刺激を受けることは全くありません。
理由は明白。軽貨物の事業をされている法人規模の会社は「金太郎飴」の状態だからで、ドライバーが50人いようと100人いようと200人いようと経営者そのものの事業スタイルに個性が無いからです。所詮はどこも真似事です。
今の時代はSNSやスマホなど情報メディアの発達によってコミュニケーションの絶対量は昔と比べるとかなり増えているわけですが、その分、上っ面の人間も増えてますし、情報収集の意図を履き違えている単なる聞きたがりや知りたがりの人も増え、人や仕事に関して周囲から正しく評価されたり理解されていないことも増えています。
自分を正しく理解してくれる取引関係と人間関係を一つ一つ築いていくことが如何にして大事なことか心から理解する必要があるのです。
スモールビジネスである軽貨物ドライバーという事業では道義を優先して利益は後でついてくる考え方で取引先や社会に貢献するという倫理観を意識できる人物だけが「安定して稼げるノウハウと断固たるモチベーション」を身に付けられることでしょう。