単一の配送案件を長年やっても技能レベルは低いまま

軽貨物ドライバーとしての技能レベルは年数ではなく、軽貨物配送の仕事を、配送の種類ごとで経験を積み上げ、どの地区で経験があるのか、どの時間帯で経験があるのか、どんな荷物で経験があるのか、で実力が決まります。

軽貨物ドライバーの職は、正直なところ、定期便だけ、ルート配送だけ、専属便だけ、チャーター便だけ、スポット便だけ、などと単一の同じ配送業務を何年間やっても配送技能は言うほどのレベルに至っておりません。

街中では腐るほどいる軽貨物ドライバー業者ですが、お客様ファーストや荷主企業ファーストでマルチに業務請負の配送がきちんとできる姿勢のドライバーさんは、実は、ごく僅かしかいません。

中には好きなときだけ働くとか、やればやった分だけ稼げるとか、お客様の大事な荷物を一時的に預かる大事な仕事であるにも関わらずドライバーファーストを誇張するレベルの軽貨物ドライバー業者もいる始末です。

配送の種類 特徴
定期便 配達先や納品コースや稼働曜日や稼働時間も決まっていることが多い。
ルート配送 日々決まった配送ルートを回って納品することが多い。
専属便 1件の荷主の専属で配送し、日々の配達先はその都度異なる場合が多い。
チャーター便 他の荷主の荷物を混載せず、納品先まで直行することが多い。
スポット輸送 繁忙期や臨時などで荷主から指定された場所へ集荷納品し、配達先や積荷や時間は不特定な場合が多い。

こういった種類別の配送経験に加えて、早朝での軽配送の経験が豊富なドライバーさん、日中での軽配送の経験が豊富なドライバーさん、夜間での配送での経験が豊富なドライバーさん、深夜での配送の経験が豊富なドライバーさん、なのかによって軽貨物ドライバー技能レベルは上乗せされます。

深夜配送だけの経験でも技能はイマイチですし、日中配送だけの経験でも技能はイマイチです。

更に、関東近辺で言うならば東京都内全域を動いていたドライバーさん、千葉県全域を動いていたドライバーさん、神奈川県全域を動いていたドライバーさん、埼玉県全域を動いていたドライバー、なのかによって更に軽貨物ドライバー技能レベルは上乗せされます。

特定の区内や市内など決められたエリアで半径5kmや20km圏内などの納品で走ってきた感じの技量では単なる慣れだけのことですから、軽貨物ドライバー技能レベルはやはりイマイチです。

そして、運んできた荷物の種別も重要なノウハウであり、常温輸送の荷物を運んでいたドライバーさん、温度管理を必要とする荷物を運んでいたドライバーさん、平ボディで荷物を運んでいたドライバーさん、これらのマルチ経験によっても更に軽貨物ドライバー技能レベルは上乗せされます。

温度管理の輸送経験、軽い荷物、重い荷物、そして大きい荷物、さらに雨天配送など天気も意識して走る平ボディ車両での輸送経験、これらのトータル的な経験がないと軽貨物ドライバー技能はやはりイマイチです。

そして、ピッキングの経験があるドライバーさん、箱仕分けの経験があるドライバーさん、なのかによっても更に軽貨物ドライバー技能レベルは上乗せされます。

配送するだけではなく、何のために配送しているのかを理解し、搬入搬出や箱仕分けと商品ピッキングの経験までないと物流の流れでも軽貨物ドライバー技能はイマイチです。

更には、貿易や輸出入、航空輸送や海上輸送の知識や経験がなければ荷主企業様とは対等に話はできません。

この通り、たとえ軽配送ドライバー歴が5年や10年や20年などあろうとも、単一の配送しかやってことなかった人の軽貨物ドライバー技能レベルはイマイチなわけです。

もちろん、基礎はあります。

しかし、逆に、そういう経験者ドライバーには妙な癖ができあがってしまっていて、新しい案件や新しい荷主企業様での配送ルールの順応性がビギナードライバーより悪いパターンもあるでしょう。

自分の持っている経験だけを信じてしまい、自分の技量は正しいものと勘違いをし、知ったつもりで自己中心的なことをいうタイプの人もいます。

やはり、他人の経験話ではなく、自身で本当の経験が大事です。

これから軽貨物ドライバーになろうとしている人は、未経験者歓迎という意味を履き違えないこともお金をきちんと稼ぐ業務請負ドライバーとしては深く認識しておかなくてはいけません。

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