売れ残った人間が軽貨物ドライバーとして成功する方法

実際、配送の仕事案件を探している時点で難ありな感があることを忘れてはいけない。

営業力は人間性。

軽貨物運送の業界は一般人に対しても知名度が割とある軽チャーター便の協同組合が運営母体としてはガリバー的な存在だが、その対抗馬はその協同組合がやってることと同じように求職者に独立開業を煽って寄せ集めて首輪をつけるかのように配下ドライバーとして働かせる企業ネットワーク組織やフランチャイズ組織や同業者同士の協会組織など似たり寄ったりの業者が鎬を削って頑張っている。

とは言え、運送業界を全体で見ると誰もが知る最大手の総合物流企業が数社あり物流業界地図では揺るぎなく断然トップに君臨している。

軽貨物運送業では大手として名が売れている協同組合の業者であろうとも最大手の総合物流企業のような一流企業さは微塵もなく、それは事業規模の話だけでなく理念も比べ物にならない。

確かに軽貨物運送の業界が担っている仕事範囲は我が国の物流事業全体からマクロ的に見ると物流の末端組織で御用聞きをやっているに過ぎない。

更に軽貨物運送の業界には沢山のドライバーを正規に社員雇用している軽貨物運送会社は存在せず、質より数で勝負している組合系だろうと協会系であろうと企業ネットワーク系やフランチャイズ系や仕事マッチング系であろうと公表している車両台数は実際には購入所有をしておらず下請け業者の末端ドライバーが個人所有している車両台数をカウントして規模を大きく見せていたり、従業員と読んでいるドライバー数に関しても正規の社員雇用ではなく単に下請け外注業者の個人事業主ドライバーを寄せ集めて従業員の数に入れていたりなどと軽貨物運送の業界は少し名前が通っている業者ほど真の営業力を持たない仮想営業力のところが多い。

元ドライバーあがりのような経営者が昔に取った杵柄の顔だけで何年も消費期限スレスレの商売をしているようなレベルとも言われている。

最大手の総合物流企業が立派に今までやってきた物流の歴史であったり進行形で物流事業でやっていることを軽貨物運送業界は見習うべきであろう。

ただ、それらを引っくるめて物流全体は日本社会を支えている一大産業であるのは言うまでもない。

ここ数年も物流業界の動向は一見は忙しそうだが何年間もほぼ横ばい状況であり、配送ニーズが細分化されているが成長しているとは言い切れない。

とは言え、我が国の物流事業の年間営業収入は約20兆円を超えていて物流事業の就業者数は約250万人を超える統計や推計となっている。

その中でトラック運送事業の年間営業収入は約16兆円で就業者数は約190万人(約6万業者)となっており、売上面も労働者数も我が国での物流事業の殆どをトラック運送事業が占めていることとなる。

年間16兆円か。

全国で約6万のトラック運送業者で16兆円の運送事業を担っているので単純計算で1業者あたりの年間営業収入としては約2億6千万円あたりがざっくりと平均的な売上規模となる。

この約6万の業者は中小企業率が99.9パーセントとなっている。街中のトラック運送業者の殆どは中小企業なのでどこもかしこも似たり寄ったりのサービス力だろうが腐るほどのトラック運送業者あることになる。

日本全ての企業数のうち99.7%にあたる約350万の業者が中小企業という統計であり、トラック運送業界の99.9パーセントが中小企業であるといった現状に違和感は無いが、これは運送業界の仕事がピラミッド構造で多重下請け構造になっていると理解できる。

流石にこれらを束ねる最大手の総合物流企業は巨大企業である。

我々のような末端の軽貨物ドライバー業者は行動基準の参考にすべきヒントはこの年間16兆円のうち国内物流は4分の3程度が100km未満の短距離輸送である点に着目すべきであろう。

そう、我が国で国内物流の75パーセントである約12兆円の営業収入は短距離輸送に関わると単純計算はできる。

そして都道府県GDPを参考にすれば頑張る度合いが見えてくるわけだが県内で算出されるサービスの総額とエリア分布の状態を知ることでどのようなエリア軸でどのような事業軸に特化して営業行動をすれば良いのかなどの商機は見えてくるはず。

営業開拓ができる人間ならば軽配送の仕事は多重下請け構造の中で探すことをしない。もちろんそこに仕事は沢山あるだろう。営業は仕事の収集家ではない。

大手企業の経営のみならず中小企業経営や零細個人の経営も1社1社が具体的に事業拡大や新サービスを立ち上げようと奮闘しているので様々な物流課題が企業内で発生しているのも事実。

個人の軽貨物ドライバーは営業商談能力を発揮してこそ軽貨物運送業としてのノウハウを取引相手に活かすことが可能となる。

仕事相手、商談相手を間違ってはならない。ドライバーファーストを口にするなど論外であり、お客様第一主義の行動計画はとても大切である。

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