チャーター便と言えば軽貨物運送。軽貨物といっても軽い荷物を扱う運送という意味ではなく、軽貨物専門の業者では段ボール梱包の荷物だけでなく、未梱包の家具家電でも一個から繁華街や市街地へ当日集荷の当日運送で運ぶことが可能。
業者を知っていれば便利。
個人的にも大理石のテーブルとか大きな水槽や家具家電など乗用車では運べないサイズの荷物や宅配便では断られる感じの荷物を運搬するために街の運送業者を自分で探してチャーター便を依頼してお世話になった経験が幾度かあります。
仕事上の経験でも最大手の運送会社と全国配送の取引を依頼する中で2トン車や4トン車を集荷チャーターで依頼をかけたり、海上コンテナのドレージ輸送やトレーラーシャーシをチャーターしたり、海外のフォワーダーにも海外取引先の倉庫へトレーラーをチャーターしたりなど、私自身は過去に個人でも仕事でもチャーター便とは馴染みが結構あります。
ただ正直、チャーター便は料金的には運賃が安いのか高いのかは今でも微妙にわかりません。
とは言え、チャーター便は一個いくらで発送する宅配便のような安さを求める運搬ではなく、急いでいるとき、困っているとき、その価値はその場の費用対効果であり、チャーター便を依頼するクライアントが最優先する目的や目標が達成できればオッケーの運送業務と言えます。
これら自身の発注経験からも軽貨物運送のチャーターに関する利便性を紐解いてみると以下のようなイメージになろうかと思います。
- 宅配便=路線バスや電車
- チャーター便=タクシー
宅配便は自分専用ではなく他の人の荷物も混載して配送する仕組みなので時間の制限や荷物の制限があります。細かく我儘を言える発送ではありません。
とは言え、最大手宅配会社は流石の全国網ですから混載路線便のメリットを活かし、遠方への発送でも小さな荷物なら1,000円や2,000円程度といった安い運賃で数日後には荷物を届けることができます。
ただ、数年前までは数社ある最大手の宅配会社においてタイムサービスといった時間指定を売りにするなど配送クオリティで競い合っていた時期もあったのですが、過当競争によってそういうサービスは自然消滅しつつあり、今では宅配便はピンポイントの時間では対面で荷物を届けることがほぼできなくなりました。
宅配会社ではドライバー不足なのか荷物の増加なのか微妙なところですが、昔のようなセールスドライバーといった責任あるドライバーによる配達ではなく、下請けや孫請けのドライバー業者ばかりを使用するようになってしまい、ドライバーの質もガクンと低下しています。
宅配便は出荷件数の増加に伴って合理化ばかりが進んでしまい、配送ドライバーの質は向上することなく低下しているわけです。
しかも、宅配便の運賃は昔と比べると倍近く値上がりました。
- チャーター便はどうなのか
宅配便のことはさておき、チャーター便とは電車やバスではなくタクシーに乗って希望の行き先に直行する感覚に似ており、クライアント専用の直行便と言えます。
宅配便とは違い、ピンポイントの場所や時間で集荷したりピンポイントの場所や時間で納品が自在に指定できます。料金についてもタクシーの運賃とバスの運賃を比べるのと似ていて、チャーター便は宅配便より割高の送料になるケースが大半と言えますが、それさえ除けば便利さは断然チャーター便が有利です。
宅配便の配送ドライバーは街中では見ない日は無いほど下請けや孫請けなどが腐るほどいますが、チャーター便の配送ドライバーは思ったより業者数が少ない傾向です。
ただ、軽貨物のチャーター便を頼む際にとての気になるのはドライバーの年齢層です。これは正直なところ当たりハズレがあります。
チャーター便は宅配便のような玄関までの配達というよりも荷物の搬入や搬出といった附帯作業も必要になることが多く、ドライバー年齢で差別する訳ではありませんが力仕事で頼りない高齢ドライバーにあたると微妙な思いをすることになります。
もちろん、高齢の方でもテキパキと動けるドライバーもいますが、何れにしましても宅配便では不向きな配送物は地元の軽貨物チャーター配送の業者に頼むのが安くて便利なのは間違いありません。