物的流通と商的流通を把握して取引先の事業を物流で後方支援

宅配業ドライバーではない本職の軽貨物運送業ドライバーは荷主企業の物的流通の在り方と商的流通の立ち位置を即座に把握できなければ軽貨物配送のメリットを正しく荷主企業へ提案することはできない。

些細なヒントが大きな効果。

軽貨物運送業の仕事ではないが昭和から平成へと変わってからの時代に何となく社会人となって何となく仕事社会に出てから20年近く荷主の立場で貿易物流やコンテナドレージやデバンニングや輸出入の通関業務、倉庫での入出荷や入出庫の指図や管理、そしてデイリーな全国出荷の配送業務による国内物流まで一通りの物流マネジメント業務に携わってきた。

物流だけやってればいいという立場ではなかったものの欧米を中心に輸入貿易や国際物流の海上輸送や航空輸送をサプライヤーとして20年近く関係してきたのでフォワーダーとの付き合いや、税関検査、関税や消費税、インボイスやパッキングリストや原産地証明など、モノ、カネ、カミ、といった貿易物流フローのことも何となく実務は身についている。

輸入貿易をする荷主企業は日本の市場に新しい商品であったり価格の安い商品を出荷販売して普及させることで新たなビジネスを開拓することが目的であることも多い。

言わばやってみなければわからないという領域である。

リスクだとかやれない理由とかやらない理由を新参者のような浅知恵で色々考えても何も始まらない。

私自身も製品改良の研究や製品を自社商品化するなどして荷主メーカーとして市場ニーズを掘り起こし、全国都道府県のクライアントを営業開拓しながら企業間取引をメインに販売チャネル構築を強化したり、個人消費者向けに商品をネット通販することで企業対消費者間取引を両立させながら急速に進んでいた電子商取引の習慣にも対応すべくメーカー直販での販路拡大やサービスの可能性を拡げるといったことも長く経験してきた。

さて、やればわかることだが物を売る中小零細企業の事業が行き着く先でキーワードとなるのは商流と物流の効率化を手に入れることであろう。

指図して商流と物流が併せて動くというマネジメントが肝心となってくる。

今でも思うが物を売る中小零細企業は商流と物流のリンクを構築して営業展開できることが事業成長の基盤になると私は捉えている。

もちろん、商流の構築は簡単なことではない。物流の構築も決して簡単なことではない。

更に、これらはコロコロとやり方は変えずにうまく事業に馴染ませる必要性も所々あるため商流や物流の改善や改革は一筋縄ではいかないのが現実だろう。

商的流通と物的流通は営業と経理が対立するかのような部門間対立があってもならない。企業内で商流と物流はそれぞれの部門方針に相互理解がないと顧客サービスの向上は難しく、競合他社との差別化も程遠くなり商流と物流の融合が弱ければビジネスの優位性もやがて弱まる。

担当ではないから知らないという無責任は通用しないが同調圧力に負けるといったことがあってもならない。色々と意見を出し合うことで商機のヒントらしいことは必ず見つかってくる。

ただし、商流や物流は経理部門のような正確さと厳格さが第一の仕事ではなく、会社や事業が存続したり成長するために利益を生み出すことが役割だということも忘れてはいけない。失敗しようが最終的に成功しなければならない。

それと同時に、荷主企業の物流部門から配送業務を委託される軽貨物ドライバーに関しても荷主企業が存続したり成長するために配送業務を担当しなけければならない。

そうして関係者と志の同期化が成功する。

マネジメント側からプレイヤーになるレアキャラな軽貨物ドライバーは巷では数少ないがマネジメント経験者のプレイングマネージャーにはドライバーファーストという甘い概念がないのはこういった役割と役目を認識しているからである。

軽貨物運送業のプレイングマネージャーはドライバー経験年数だけの見よう見まねでできることではなく、配送ドライバーあがりではプレイングマネージャーとして真の成功は難しい。現場の苦労を知るが故に両立の能力は足らずとなり、単なる経営陣や経営者というマネージャーへの成り上がりがいいとこ止まりだろう。

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