軽貨物運送業者は荷主企業と対等な立場で長期的に健全な関係を保つことの重要性を忘れてはならない。
顧客生涯価値。
会社経営や事業運営など責任あるポジションでチャネル構築であったり代理店育成や販売店育成などを経験してきた感じの軽貨物ドライバーなら既に身に付いていることだが、軽貨物ドライバーが当たり前のように集荷配送している荷物の製造メーカーであったり販社の多くはBtoBであれBtoCであれ顧客生涯価値を意識した取引関係を大切にしながら経営や事業を成長軌道に乗せる試みをし続けている。
軽貨物運送業の胡散臭い金食い虫のアドバイザーやコンサルタントや委託会社にそういったビジネスの中身まで教育や指導してもらうことはできず、事業の入り口は教えを請うことができても大事である成長軌道のノウハウは当人の努力を無くして誰かに教えてもらうことで解決することでもない。
事業で安定を考えるのは衰退を意味するなどと言われるが安定することを飛び越えて成長してしまうと様々な難関を抱えることになってしまう。
安定は実力ありきとなる。
会社や事業を育てていく過程で全体的な事業や仕事を予習復習する際に顧客生涯価値を意識して営業展開や事業展開させる絵を描くことは配送ノウハウ云々よりも結構重要なことだと私は認識している。
もちろんだが事業も仕事人生も描いた絵の通りになるわけではない。ただ、営業弱者が自分にとって綺麗と思える絵を描かずして事業や仕事人生が安定成長することはまずない。
無論、小さな経営や小さな事業で能書きをどんなに考えて丁寧にそれを実践しても最終的には自分自身の信念がその事業の魅力となることも忘れてはならない。
経済の底辺仕事とも言える軽貨物運送業だがクライアントである荷主企業のビジネスに裏方役として目立つことなく貢献できる底力のような実力や能力を発揮できるようになりたいものだ。
商売繁盛、万人受けさせるには相応の経営資源も必要となるため零細企業や個人事業では万人受けをイメージするのではなく諦めることと切り捨てることといった判断力や決断力を有していなければならない。
タイミングを逃せば勝算は崩れていく一方で時間は戻ってこない。
事業や仕事で意義のある取引関係はその一社の顧客が将来の関係全体に寄与する純利益を予測できるものでなければ自身の事業や仕事で安定は程遠いものとなる。
日頃から顧客生涯価値を丁寧に感じ取って事業や仕事をしておかないと新規顧客を獲得するための投資であったり支出上限の見当もつかないし、山あり谷ありが続けば疲弊する。
事業や仕事全体に於ける広告費や投資回収率の目安となる指標もイメージできないままとなるのは危険水域であろう。
はっきり言って人間の関係も現状の顧客を維持させるほうが効率的で多くの利益をもたらすが利益には有形と無形があることを忘れてはならない。
挑戦ができない人間は現状維持すらができなくなる。