軽貨物運送業者の費用対効果と投資対効果

軽貨物運送事業を個人事業主で開業する際はお店などを新規開業するような額の設備資金は必要としないが配属する軽貨物会社によってはそこそこの額の加盟金や保証金が必要となる。

正直、加盟金や保証金を払ってまで軽貨物運送の独立開業をする価値があるのかと疑問を感じるが看板使用料というか配属会社の下請け契約で仕事を安定的に斡旋してもらうわけだから加盟金や保証金がゼロと言うのも逆に価値が無い仕事というか信頼関係のギャランティが取れないので一概に加盟金や保証金の意味合いは何とも言えない部分でもある。

まあ、軽貨物業界では大手と呼ばれているような会社でも世間からみたら単なる中小零細企業なので配属するために加盟金や保証金を払うような魅力あるビジネスモデルを持っていないのも現実だ。

配送の仕事を発注してくれる軽貨物運送の配属会社で車を毎月レンタルできるケースもあるが業務で使用する軽貨物車を自分で用意すると中古車でも40から50万円ほどのお金は必要になる。

その他にもブレーキ付きの手押し台車を買ったり作業着や安全靴を買ったりなどで最低限必要な仕事道具の用意で数万円は必要となるがその他は雑費の範囲と言える。

これらを踏まえてキャッシュフローを睨んでいくわけだが個人事業主ドライバーは固定給で社員雇用されるかたちではない。

国民皆保険制度に関しても会社で加入する社会保険ではなく国民健康保険への加入となる。

一般的に個人事業主ドライバーはどこかしらの軽貨物会社に配属をしてその会社から仕事を業務請負で委託される仕組みなので稼ぎ方によっては我が国の平均年収を超える収入を得られるだろう。

もちろん、あれできない、これできない、自己中心に希望条件を一つ以上言うような人間は仕事ニーズから遠ざかって稼ぎの幅は狭まるのは言うまでもない。

また、サラリーマンのように就職した会社で色々な経費を工面してもらえる立場ではない。業務請負の働き方は言い方を変えれば外注業者として働く感じなので仕事で使うボールペン1本から自分で用意することとなる。

そして肝心なお金のことだが働いたお金に関しては社員の給与みたいに当月締めの当月払いといった入金サイクルではない。

業務請負で働いたお金が入ってくるサイクルは月締めをしてから60日後の入金とかである。配属する会社によって入金サイクルの日数に若干の前後はあるものの大凡そんな感じのサイクルである。

これは最初の1か月目は収入がまだ入ってこないことを意味する。働いたお金が入ってくるのは1ヶ月を過ぎたころだろう。

結果、1ヶ月分の生活費や1ヶ月分のガソリン代などの経費は開業した時点で確保しておかないと貯金は無い人は最初の1か月間は我慢の月となる。

個人開業であれ法人設立であれ事業を始めたときのお金の流れは一緒なので事業主である以上はキャッシュフローを知っておかないと暫くの期間はお金が底をついてカツカツとなるが最初の1か月間を乗り越えればその次月からは毎月入金は続くこととなる。

仕事をスタートしてから3か月もすれば自然と軌道に乗って徐々にお金の流れは安定する。

スタートした時点で無理をせずに片足を突っ込んだ感じで中途半端に働いたりすると不安定な稼ぎになる。

無計画な無理はマズイがお金のフローが安定するまでは出費を抑えながら仕事をするので金銭ストレスもある中、仕事自体も覚えたてなので身体のストレスも精神のストレスも神経のストレスも溜まりやすいため集中力を維持することが肝となる。壁を乗り越えるためある意味で気合いと根性しかない。

無理をしてでも働くペースをキープしなければ仕事耐性が身につかないのと休んでしまえば収入も減ってしまう。開業をしてから3ヶ月間はバランスシートと睨めっこした方がよい。

軽貨物ドライバーの開業には車両購入費用などの開業資金で実質50万円ほど、運転資金に関しては1か月分の自分の報酬なども加味して50万円ほどを用意しておけるならば開業後に本末転倒な借入などの借金をしなくて済む。

普通に働けば赤字にはならないが黒字にもなりにくい。儲けるのではなく稼ぐことが基本。

儲けたお金ならまだしもだが稼いだお金をギャンブルなどで溶かす無駄使いは完全アウトである。

目先のことは費用対効果の成果で考えてみる。

先々のことは投資対効果の成果で考えてみる。

個人事業や会社経営で基本中のキホンだが使う費用や投資の費用が1万円であろうと100万円であろうと事業を成長させるには費用対効果と投資対効果の成果に分けてお金を考えつつ事業計画を行って働いていかなくてはならない。

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