定年65歳までに自分の強みを信じられるか

個人事業主の軽貨物ドライバーに定年退職はないなどと口にする軽貨物会社があるが現実はゴールが見えないままの個人事業運営は良くない。

物流は365日ずっと止まらない世界なので物流現場の末端で仕事をしている軽貨物の個人事業主ドライバーは勢い任せの日々で仕事人生が流されやすい。

知見経験を積み重ねて自分のペースで働けるように進化できた個人事業主のドライバーであろうと定年を65歳と定めて自分なりに最後の仕事ミッションを定年までに終えられる仕事人生を設計すべきだと私はぼんやりと考えている。

無論、死んだら事業も終わる。

元気であろうとも超真剣に危機意識を持てば今やらなくてはならないことが見えてくるだろう。

ちんたら諦めの妥協をせず、事業や仕事の基本でもある急務への気付きを疎かにしてはならないし、今を大切にしながら自分を信じるチカラを身に付けて堂々と配送の仕事や事業を進めていくべきであろう。

しかしながら一つの納品業務ですら「後のことは知ったこっちゃない」「サクッと納品して次へ」という仕事っぷりの軽貨物ドライバーがゴロゴロと街中にいる。

仕事の予習や復習をせずに「頑張ってりゃどうにかなる」とぬるま湯に浸かった仕事っぷりをしている人間も個人事業主の軽貨物ドライバーには多い。

零細企業や個人事業は創業100年みたいな歴史のある法人のように会社のイデオロギーが代々続いている立派と呼べる事業をしていないし立派と言える事業環境でもないだろう。

俗に言う底辺の仕事をしている。

このことからも個人事業主ドライバーは自分の仕事を大切に守りぬく気持ちで思う存分に真面目な考えを持ってやると決めたことはきちんとやり抜く仕事姿勢で働かないと自己成長はできない。

お金を稼げても自己成長ができない仕事は時間の無駄使い。後悔につながる。

死ぬまで仕事をしなければならないのかと愚痴るトラックドライバーをニュースで見かけたが日本経済に通用するビジネススキルが人並み以下で、人材を育てる経営マネジメント能力も乏しく、そしてお金が無けりゃ死ぬまで働いてナンボである。

国とか誰かが自分の生活や仕事環境を変えてくれるだなんて絶対に思ってはいけない。期待もあり得ない。

金持ちも貧乏人も自分なりのリスクを背負って仕事や事業をしているわけだが雇用されたサラリーマンではない会社経営者や個人事業主は仕事人生で定年や引退で最後の花道を飾るのも自分の能力次第となる。

若い頃、大手総合商社のお偉いさんと酒の席で「歳を重ねていくと仕事で吸収してきた能力を放出することが増えていき最後はインプットすることを減らしてアウトプットに注力するのが仕事人生で最後のミッションだ」と談義した記憶がある。

会社が組織重視なのか人間重視なのかの違いがあるにせよイデオロギーであってその会社や事業の根底で制約する観念や信条の体系を守っていく流れである。

あの酒の席から日本は時代が2度変わったが、良き昭和の時代、諸先輩が当時の若造である私に話をしていた真意が少し理解できるようになってきた。

そんな中、令和4年のものだが簡易生命表という厚生労働省の資料を見ると、我が国の平均余命は、現在30歳の男性ならあと51.66年ほど生きられるかも知れない、現在40歳の男性ならあと41.97年ほど生きられるかも知れない、現在50歳の男性ならあと32.51年ほど生きられるかも知れない、現在60歳の男性ならあと23.59年ほど生きられるかも知れない、といった数字が書かれていた。

とは言え、総務省の就業率統計では65から69歳の60.4%が今も働いている感じの数字であった。

働く社会との接点があればの話だが仕事の好奇心があるならばシニア層でも働くチャンスが無くはない。

だが、自分の強みを自覚する必要があり、強みを自覚できていないならば強みを発見する必要があり、強みを生かした仕事をする必要がある。

歳を取れば身体はボロボロだろうから鞭を打ってでも元気に動けるうちに自分の花道を徐々に作っていくのも仕事人生の楽しみ方である。お金を残すことが全てではない。

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