軽貨物ドライバーが覚えなければならない重要なことは配送ノウハウではない

軽貨物車のパンク修理 【軽貨物運送の検証ブログ】

外注業者ドライバーという立場ではない荷主さん直の社員ドライバーさんに教わったとても大事なこと。

この軽貨物ブログは日本国内での配送ドライバーという職を大分類としその中での小分類である軽貨物車を使った配送ドライバーの仕事をテーマにし、備忘録としていろいろ語っています。

私自身は軽配送の仕事と事業とは分けて捉えていますが、営業計画を実行するための下準備として必要不可欠な知見経験を得たいが為、ハンドルを握りながら実運送し、色々な納品先のお客様と挨拶したり、街中や同じ案件で出会ったドライバーと会話したり、ビルのエレベーターで遭遇するドライバーと雑談したり、その時々に感じたことを勝手気ままにブログ記事を書いています。

ただ、それもこれも私の場合、根底にあるのはベンチャースピリットです。

このブログで語っている軽配送の事業とは中小零細企業や個人事業主といった小規模な事業への興味であり、大企業の営業サラリーマンが意識して語る50や100億規模にゆくゆくなる感じを目指す画期的な事業への興味ではありません。

どうやって商売を細かく刻んで新規事業ができるのかが私の興味であり、こういったニッチに進める新規事業は市場予測をたてやすい部類のテーマでもあります。

新しい事業や起業は画期的であれば画期的なほど市場予測はたてにくいものです。反面でビッグチャンスがきたり、それが当たることさえあるでしょう。

逆説、市場予測をたてやすい事業とは「さほど」画期的ではない部類の事業内容と捉えることもできます。ビッグチャンス自体が訪れることも稀ですし、それが当たる確率は更に更に低いでしょう。

とは言え、仕事も事業も集中して興味を最大限に高めていくことさえできれば、誰にでも成功はあると私は考えます。ただそれは稼ぎや儲けを追いかけるレベルの話ではありません。

何を持って成功とするかが重要ですので、営業展開の準備が整って行動するに至り、企業や事業は永遠ではないことを大前提としながら、成功というのは何かの達成でしかないことを少なからず認識しなければなりません。

成功を達成すればゴールです。お仕舞いです。

そう、中小零細企業における事業範囲の現実は、どうやってお仕舞いができるかがポイントでもあって、極論、成功でゴールするか失敗でゴールするかです。どちらも立派なゴールです。サラリーマン意識とは大きく異なります。

個人事業主や会社経営者であろうともサラリーマンと同じように仕事は未来永劫続くことではないからこそ、苦境を乗り越えようとすることもでき、期間を定め、全身全霊で頑張ることができるのです。

尚、勤務先や仕事を「経営者や上司と反りが合わない」という理由を自分解釈で正当化し、数年単位でコロコロと勤務先を変えてきたような人は根本の姿勢を変えない限り事業するなど論外なテーマです。

個人事業主は個人事業主ですが、会社経営者の場合は「会社+経営者」が会社経営者です。個人事業主は一連托生ですので自分の事業の結果がどうなろうとも運命と行動を共にする立場です。

しかし会社経営者は違います。

会社は会社、経営者は経営者です。一連托生はだめと考えます。一連托生こそが無責任という観点です。

多くの中小零細企業の経営者は自分の会社を守ろうと身を粉にして事業運営し、会社イコール経営者ということが正義かの如く一連托生で人生や金銭的にも個人保証をしているケースまでありますが、それはそれで、経営者としては事業への甘さが滲み出ています。

個人では個人を保証するのは当然ですが、会社の取引先が経営者に事業を個人保証させるようなシーンも多々あるでしょう。これを常識や当たり前だと思ってしまっている経営者が多いことに驚きですが、そういうことを言ってくる取引先は経営者や事業を信頼しておらず、除外するべきが軸です。

会社と経営者は別物だからです。

中小零細企業ではここを誤ることなく事業運営を邁進しなければならないことだと何となくですが私は考えます。要するに、会社は経営者個人のものではありません。

経営者が会社を1人で守るということを正義としてしまった場合、自分が会社を守れなかった場合には会社と事業はどうなるのでしょう。そのような状態に陥っている会社や事業の場合、誰か代わりが現れることなど皆無です。

所詮、勘定です。

従業員やスタッフのお金のために会社が利用されているわけです。業務の対価でお金が動いていないわけで、それを経営者がカバーしようと維持している(食べさそうとしている)わけです。

経営者が心中するかのように一人で会社を懸命に守っていると聞くと一見でカッコ良くも聞こえますが、会社が経営者個人のチカラで成り立っているようでは確実に駄目というわけです。

これこそが、中小零細企業を運営する会社経営者の厳しい現実と思われます。

会社を自分でしか守れないならば個人事業主であるべきと言えます。税法上のメリットで例外もありますが、自身の実力は過信せず冷静に見るべきです。

もし、他人(従業員など)のチカラで会社と事業を成り立たせることができるならば会社経営者となるべきでしょう。

だからこそ、会社経営者は非情であろうと、会社を成り立たせることのできないような従業員、会社を成り立たせることができないとわかった従業員、これらを身近に配置してはいけないわけです。

会社経営者は必ず苦労します、というよりも、常日頃の事業が回転していて成立したかに見えていても、それは感覚の麻痺であり、経営者によって成り立っている会社は本筋として会社事業は成り立っていないわけです。

従業員との視点の高さ、従業員との視点の広さの違いこそ、会社経営者ならではの考え方になるわけです。志です。

だからこそ会社経営者は従業員に対し、妥協せずに、ドライに、冷酷に、非情に、時には解雇や降格、厳しく判断ができる人物でなければ、事業や会社の全体を守れる(守りきれる)はずもないわけです。

それだけ従業員は大切だということです。中小零細企業の会社経営者は従業員を好きになるのではなくて、嫌いにならないことが大事だと考えます。

大企業でグローバルを学び、人間味溢れ、スタッフ思い、実績、頼れる先輩風などの味を持った素晴らしいと感じる人も過去に見てきましたが、そういった一面が強い人であろうとも会社起業では失敗するケースをよく聞きます。

個人事業主に向いている人、会社法人の経営向いている人がいるわけです。目的を達成するわけですので、どっちが偉いとかではありません。

個人事業主であろうとも、事業の成長、自分自身の家族の生活、周囲や社員の家族の生活、社会貢献、こういう責任からは逃げることはできません。自分さえ良ければでは通用しません。家族や周りの同意や応援も必要です。

他の職種でも同様かと思いますが、軽貨物配送の個人事業主ドライバーという仕事を本業で興味を深めていくべき事業姿勢は、配達納品で多くの人と対面で接する仕事でもあり、なかなか奥が深いものへとなっていきます。

また、軽配送業界の分野は、そこそこの規模で事業をしている軽貨物会社の企業は3つくらいです。ごまんと軽貨物業者はありますがあとはドングリです。自ずと着眼大局、着手小局が見えてきます。

敢えて、さほど画期的ではないことを専門的に覚えて、反面教師にそれを差別化し、やがて営業を注力することがセオリーとなります。

そう、さほど斬新でもなく、大したことがないと感じることを的確に狙います。

私の場合、過去に軽配送ではない事業で海外企業や大手商社や中堅商社などと事業開発を試みた経験からして、大企業、中堅企業、中小零細企業、個人営業、成功者と思える人や成功している段階の企業だと感じた人や企業に共通して感じ取った人聞きではない直感があります。

大企業なら大企業として画期的な原石を探す、個人事業ならば個人事業主として画期的な原石を探す、中小零細企業ならば中小零細企業として画期的な原石を探す、といったことが成功術の一つだと考え、事業展開を様々なカタチで様々な企業が行なっています。

個人営業であろうと、事業が進むべき方向性のレールさえ決めることができれば、あとは事業スピードを微調整し、自信と確信があれば事業スピードを危険なほどMAXまで出し、事業が蛇行したときはゆっくりと進み、修正しながら最終的にブレずに目標へと向かいます。

消費者が求めるようなカッコよく、立派なモノ、人気がある、こういった誰にでも見つけ出せるような目立ったモノは起業や事業開発では時代遅れです。

かなり地味で目立ちにくいモノこそ画期的なのです。物であれサービスであれです。

「カッコ悪く、ショボく、できるだけ劣っているモノ」に興味を抱くことこそ、起業や事業開発ではかなり大事なことだと考えます。

まさに、個人事業の軽貨物配送ドライバーのようにです。

個人事業主の無印軽貨物ドライバーはもっと頑張れるはずです。軽貨物配送ドライバーの価値基準を書き換えることは決して不可能ではありません。

これが軽貨物会社のジレンマなわけです。軽貨物ドライバーが儲かると軽貨物会社は儲かりません。だから、頑張った分しか稼げません。中には、頑張った分だけ稼ぎになる!などと胡散臭いことを平然と語ってドライバー募集するピンハネ軽貨物会社も存在します。

多少語弊はありますが、私自身は軽配送のドライバーが稼げるとか稼げないということにはあまり関心がありません。

軽配送が儲かるとか儲からないも二の次です。

会社事業であれ、個人事業であれ、営業であれ、業務であれ、創業か継承かのどちらかです。きちんと仕事すれば稼げます。

先日、軽配送の仕事で荷物を積み込むとき荷主の直ドライバーの方が私のその荷物に関して「消費期限」のことを教えてくださったとき、つくづく、個人事業主軽貨物ドライバーが何を考えて仕事をするべきかが一層明確となりました。そう、パンク修理を待っているときに振り返り考えていました。

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