目先のお金で仕事を選ぶ軽貨物の個人事業主ドライバーが成功しない理由

軽貨物で弁当の宅配業者 【軽貨物運送の検証ブログ】

個人事業主すなわち業務請負の軽貨物配送ドライバーには、営業開発ができる人、営業開発ができない人、がいます。営業とは「仕事ありませんか」と形振り構わず問いかけることではありません。

ブログで軽貨物の仕事検証を備忘録として記事をいろいろ書いていますが、今回は軽貨物配送の営業開発について考えていることを書いてみます。

業務請負で働く個人事業主の軽貨物配送ドライバーは、懸命に汗をかくような営業活動をしなくても、地元で気に入った経営スタンスの軽配送会社を探し、下請けの立場で業務委託の契約を結ぶなどすれば、軽配送の仕事を受注できます。

軽貨物配送ドライバーの仕事はある意味で専門職ですから、最低限、配送の専門知識と専門技術と探究心があればどうにか務まるでしょう。

ただし、人よりも稼ぎたい、人よりもできる軽貨物配送ドライバーになりたい、という人は、営業系の仕事が嫌いとか、事務系の仕事が嫌いとか、企画系の仕事が嫌いとか、販売やセールスの仕事が嫌いとか、甘いことを言っているようではなかなか安定成長はできないと思います。

これらにも相関があって、コミュニケーション能力と適応力だったり、リサーチ力と発信力だったり、コミュニケーション能力と清潔感だったり、専門知識や技術と探究心だったら、ビジネスマナーと冷静な対応力だったり、頭の良さとセンス、分析力と判断力など、営業開発で大手企業や中小零細企業と接するときにはこういったことも荷主やメーカーの人たちが勝負しているという現実を気にかけなくては話になりません。

みんな働いている意味も仕事を選んだ理由も仕事での立場も違いますが、個人的に前職で日本全国の会社と取引を通じて接してきたなかでは、成功過程にいる人は「やるべきことを継続してやっているな」というところが本音です。

世の中には営業が苦手と言う人も多いことでしょう。営業の仕方がわからないという人もいることでしょう。友達や友人ではなく仕事できちんと人脈を持った人もいれば、仕事では人脈のない人もいることでしょう。

そもそも、業務委託で働く軽貨物ドライバーに営業能力は不要です。

しかしながら、金銭面のこと、人間関係のこと、仕事内容のこと、面倒な取引先や同僚のことなど、理不尽なことが少なからずある軽貨物配送の業務ですから、仕事を続けていけばいくほど何かしらの違和感が出てくるはずで、その壁を乗り越えることができずにいると人や周囲に不平不満を抱えていくこととなります。

ラクして稼ごう、ラクな案件を探そう、高収入の案件を探そう、などという考えを持たず、難しい配送の経験も積みながら実力をきちんとつけ、ゆくゆく楽しく仕事をラクに熟せるようスキルアップすることが先です。スキルアップすればラクに稼げます。

また、軽貨物の配送現場には縦横の関係が微妙にありますから、1人の配送ドライバーとして前向きなプレッシャーやストレスの良し悪しをうまく判断しながら、成長意欲があって目標を掲げている人なら、要領よく時機を見て、ダイナミックにチームワークかグループワークで認め合うドライバー同士で営業活動するなどし、現状打破しなくてはならないこともあるでしょう。

そもそも、個人営業の軽貨物ドライバーは社員ドライバーのように「やらされてる」ではなく「やるからにはやる」という姿勢が無ければ務まりません。これは軽配送に限ってではなく、上を目指していこうとする社会人の意欲としてはどんな職種であろうともこれは一緒のことです。

しかし「やるからにはやる」というきちんとした本業の姿勢を持つ個人事業主の軽配送のプロであろうと、所詮、人1人が懸命に頑張っても人1人分しか稼げません。そういう仕事です。

個人事業メリットの裏にある弱さを理解したり、周囲とそれを理解し合う姿勢を持ち、軽配送サービスの営業開発と事業基盤のコンセプトや配送技術を固めていく仕事作りに専念すること、チームやグループに参加するなどして関係者と共に勇敢な行動力と決断力を身につけることも、自分と周囲が発展を遂げるに大切なこととなってきます。

日当が一万円とか二万円とか三万円というようなドングリの背比べみたいな金額比較で目先のお金にふらついて働いていくのは時間が勿体なく、中長期で考えると得策な働き方ではないでしょう。

強く生き抜く個人事業主軽貨物ドライバーへと発展するには、立場が業務委託であろうとも社員雇用のドライバーであろうとも「関係する会社の営利のために仕事をしている」ことを再認識しなくてはなりません。それすら認識せず、自分のために仕事をしている姿勢が強い人は、関係者や会社に対する責任感を捉えるチカラが非常に乏しく、営業の世界で勝利するのは難しいでしょう。

浅知恵で他人の意見を鵜呑みにし、あれは儲かる、あれはキツイ、あれは赤字、などと自分の営利で仕事を判断したり、それらを口にするような軽貨物配送ドライバーも本質的に営業開発の世界では話になりません。

仕事が長続きせず数年や10年すら満たずに転職を繰り返してきた人、物知り博士みたいにあれもこれも色んな職に仕事を手につけてしまい何もかも知ったかぶりになってしまっている人は、勤務会社や業務委託で関係する会社に対する忠誠心も欠如していることが大半です。

関係先の会社への功績なくして、人よりも稼げる、人よりも稼ぎたいなどの実現は困難です。仕事はギャンブルではないのでそういう世界です。

営業は、する側もされる側も真剣にならなくてはなりません。

ありがちな受け身での受注や仕事が染み付いている会社や人も居ますが、日々の営業開発なくして企業存続や成長は長く続きません。

私は、以前に20年以上特化していた仕事柄で、多くの上場企業やノーベル賞の技術関係者、国や自治体関係、全国の地場で頑張る有力企業の方々などと販売取引上で長い付き合いを基本として接してきた経験があるためか、現在も仕事において周囲の会社や人が、攻めの営業活動をしているのか、攻めの営業活動をしていないのか、を気にかけることが多いです。

あまり、単一で今日一日の仕事を学ぶことはしません。

仕事中に周囲見ていると個人営業でのセンスや会社での営業センスを様々に感じとれますが、攻めの営業をしている会社や人は、会社規模は関係なく「やるからにはやります」という責任感が滲み出ています。

判断スピード、営業行動力、が必ずあります。そして、全力勝負でチャンスの時期を待っているわけです。

実のところ、個人事業での営業も会社法人での経営や営業も、何より軌道に乗せれば良いだけですので、大半の営業仕事は複雑な話でもありません。

もちろん、軌道にのせることすらできない営業では駄目ですし、営業が得意とか不得意とか言っているようでは論外です。目標に到達することなどあり得ません。

軌道に乗せてからが土俵です。土俵に立つ前に、ああでもない、こうでもない、やる前にいろいろ考えればキリがなく、突き進めることは無形財産と有形財産の営利こそ考えるべき全てと言えるでしょう。

また、仕事や事業を軌道に乗せ始めると「あぐら」をかく事業者が多くいて、それらは見栄と格好を気にするようになって中身が薄くなる事業者もいますが、その堕落、そこも成功と失敗でかなり大きな分岐点であると考えます。

仕事を懸命や賢明に伸展させ、仕事がうまく動き始めると少なからずお金が手に入りますし、経済面で相応に欲しいものも手に入るようになります。それはそれで大切なことですが、事業者がその成功に酔いしれると数年後には厳しい現実が待っています。100万だろうと1000万だろうと気がつくと一瞬で吹っ飛んでいくでしょう。

そう、軌道に乗せる実力と軌道を走り続ける実力は別々に必要です。舵を切る仕事とはそういうことです。

経済面の軌道と、事業の軌道、仕事の軌道、は切り離して考えるべきと私は思います。

詰めが甘い会社は、事業や仕事が安定したことに浮かれ甘えてしまい、その安定は事業や仕事が衰退期をウロウロしていることにすら気づいていない会社もあります。そう、天狗状態です。

事業や仕事は安定させることが必ずしも良いこととも言い切れません。ハングリーな匂いが事業からなくなることは、事業が魅力的ではなくなることを意味すると考えます。

もちろん、営業マンなのに成績を残せていない人、営業マンなのに会社に利益を残せていない人、営業マンなのに自分の給料分すら稼いでこれない人、も世の中には残念ながらかなり多くいます。

厳しいようですが、そういう営業マンは100パーセント駄目です。社員を愛する会社であろうとも営業マンをボランティアで食べさせる訳には絶対いきません。

営業マンで成績をうまく残せないのは問答無用で致命的というわけです。とても厳しい世界です。

もちろん、営業にも一流や二流や三流もいますし、長年営業をしてきたようなプロ風の人は知らぬ間にズル賢さが染みついているので、違う畑で通用するかどうかは微妙です。

また、営業マンの成果は勤務会社のイデオロギーや歴史や看板や名刺や肩書きを借りていたからこその成果があり、それにより追随できているだけで、成果のある営業マンであろうとも個人による本物の実力とは言えません。

成績優秀の一流商社マンでも独立してうまくいかない人などゴロゴロいます。

中には育成セミナーで数日学んだレベルの見よう見まねの能書きで営業が成功すると思っている人もいます。足を動かさずにインターネット検索することが情報収集だと勘違いしている営業マンもいます。

大学などの旧友や知人を営業で頼ってしまうタイプなど、友人を営業に巻き込んで自分の仕事で利を考えるタイプもいます。人づてをあてに営業をするような突破力の弱い致命的な弱さを持つ営業マンもいます。

取引先の事業トップや経営トップはいつも理想と現実の狭間や短期と長期の狭間でバランスを取ろうとしている存在だということを理解する必要があり、軽貨物配送ドライバーや営業マンのレベルでは想像できないほど、取引先である大手運送会社や荷主の経営陣は変革し続けることを強制的に運命づけられています。

軽貨物配送という仕事分野では一流の営業能力は必要ないにせよ、社内外、全体を大きく感じることが大切だと考えます。

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