配送仕事でうっすらと残る記憶と懐かしさ

現役の軽貨物ドライバーとして千葉や埼玉や神奈川や群馬や茨城や東京を軽貨物車で走っていて感じること。

若い頃の仕事では北海道から沖縄までの日本全国で商社や問屋や小売やエンドユーザーなど数百や数千の顧客と取引関係があったので地名と顧客名を掛け合わせて今でもそれもうっすらと覚えている。

飛行機や新幹線や電車が移動手段の軸だったが日本全国を商圏としていたことからも当時は日本が狭いと感じて思い描いていたが今現在は軽貨物運送業で関東一円だけの街を動いていると日本全国はかなり広いと思えるようになった。

そうしているとビジネスの上流だけでなく下流で頑張って働いている人の存在価値も見えるようになった。

身体を動かすニッチな仕事人生も面白い。こう言っては難だがハッキリ言って軽貨物運送業のドライバー職はビジネス的な能力やメンタルは必要としないのでストレスフリーと言っても過言ではない。

配送案件が簡単だとか難しいだとかキツいとか言っているような次元の軽貨物ドライバーはいつまでも成長止まりの労働者なのは言うまでもない。

とは言っても私の場合は若い頃から20年ほど首から上だけの勝負で日本全国や海外企業を相手に仕事で挑んでいた経験があるからそう思えているのかも知れない。

昔取った杵柄は歳をとると腐ってそうに感じていたが意外にそうでもない。

ネクタイ族で首から上だけで奮闘してきた仕事技術であろうとも若い頃に自分なりで懸命に身につけたビジネス的な技量や技術は自然と残っている。

軽貨物運送業は良くも悪くも日本経済の底辺にある仕事と言えるがその底辺の最前線で働いている多くの優秀な軽貨物ドライバーは初めから軽貨物ドライバーの職で働いていたわけではないだろう。

進行形で優秀だなと呼ばれるドライバーも駄目だなと呼ばれるドライバーも異業種の仕事経験はあるはず。だが、中途半端に職をコロコロと変えたりしてきた信頼の薄い人間のように昔取った杵柄がない場合には年齢問わずこれから奮闘して成功するしか術はない。誰しも仕事耐性をうまく作れば優秀になれるし魅力も出てくる。

優秀であろうと劣等であろうとみんな平等に1日は24時間。何であれこれからの1日1日を大切にするしか方法はない。勝算を高めるにはやるからにはやるという信念しかない。

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