繁盛する荷主企業の事業を応援する気持ちは配送テクニックよりも大事

私たち個人事業主の軽貨物ドライバーは荷主企業の大切な運賃経費で仕事が成り立っており、元請けの運送会社や軽貨物配送の中間業者側の事業コストでドライバーとの売上収入が成り立っているわけではない。

脇道には逸れず。

荷主メーカーの立場で北海道から沖縄まで日本全国の取引先と接しながら仕事を長年していた経験もあって軽貨物運送業界の事業や仕事に於いても取引する荷主企業の大手や中小や個店が繁盛している努力だったりその背景や立派さを軽貨物車のハンドルを握った軽貨物運送の業務を通じて肌で感じ取るように心がけています。

この仕事に限ってのことではありませんが繁盛する個店や荷主企業は外的環境の変化にうまく順応をしつつも決して事業計画上の脇道には逸れず勝算や活路を丁寧に見出しているのが現実だと私は直感します。

軽貨物配送業界はどうなのか。

千葉県でも街中で腐るほどいるフリーランス軽貨物ドライバーだったり、それらから運賃ピンハネをするためにネット掲示板で仕事を平然と右から左に流しているレベルの多重下請け軽貨物配送会社などは物流への貢献など口先だけなのが現実です。

電卓を使ってあの案件はどうとかお金や時間の割に合うとか割に合わないとか勝手なことばかりを言いながらお金のことしか考えず、風向き次第でコロコロとバイト先を変えるかのように請負契約している案件を身勝手に理由を付けて投げ出したり、配属先をコロコロと変えてしまうような浮気性の個人ドライバーも決して少なくありません。

そんな感じでは荷主企業や取引関係先からの信頼もへったくれも一切が残りません。

今日は稼げても明日はいまいち、今週は稼げても来週はいまいち、今月は稼げても来月はいまいち、上半期は稼げても下半期はいまいち、他力本願パターンからいつまでも抜け出せないわけです。

そういった相変わらず活路のない働き方を続けてしまっている個人事業主ドライバーの話は実際によく聞きます。

軽貨物ドライバーに配送の仕事を発注している荷主企業の事業は大手であれ個店であれ生き物です。

繁盛している荷主企業では特需や一時のうまい話にフラフラと寄り付いたりすることのない事業スタンスを持つことが多いですが、その手法や勝利の方程式は皆が同じ内容ではありません。志や熱意や思想がベースです。

取引先の事業経営で根本にあるテーマが何なのか考えるゆとりすらない軽貨物ドライバーが間抜けにも今日は荷量が多いとか忙しいとか暇だとか小遣い稼ぎの仕事だとかドライバーファーストだとか失礼なことを言い抜かすようでは話になりません。

稼働軸がブレている軽貨物ドライバーは成長段階で足踏みをして成長がピタっと止まり、一歩進んで二歩下がる状態が見え隠れして、それがやがて慢性化します。最終的にはこんなもんだと言い聞かせるようになってしまいます。挑戦しない妥協です。

軽貨物ドライバーだけでなく荷主企業側でも同様ですが小規模な個店では競合店の動きだったり、世間の動きだったり、顧客の動きだったり、外的環境の変化は自らの力でどうにも変えようがありません。

ただ、繁盛している個店や小規模の荷主企業は自店でやれることは努力して挑戦や実行や改善を続ける意思と姿が感じ取れます。

反面、挑戦や実行や改善であろうとも自店でやるべきではないことをやってしまえば多忙でも繁盛は継続するに至らないはずです。俗に言う空回りです。

大手であれ個店であれ繁盛をすれば、入出庫、入出荷、売上入力や伝票発行、請求書発行や入金照合、顧客アフターサポートや営業開拓、これら関連業務の効率化も一歩早い段階で手を打っていないと空転して事業スピードにロスがでます。勝機も逃します。

やはり業務改善で肝心なのはアナログな業務なのです。

そう、ヒトの問題です。4大経営資源で最初の一つ目にある課題となります。

軽貨物ドライバーが運んでいる荷物のメーカーや販売会社では事業環境の変化に順応して会社のために活躍できる可能性を秘めた人材が必要です。簡単に言えば成長できる人材です。

これらを踏まえると物流ノウハウと営業ノウハウを併せ持った軽貨物ドライバーは様々な分野な事業で即効性のある活躍ができるのです。

取引先の繁盛を後押しできる費用対効果ある人材確保になり得ます。

ただし、街中で腐るほどウジャウジャといる軽貨物ドライバーの多くは物流ノウハウと営業センスを持ち併せていません。単に配送ができるだけです。

外的環境の様々な変化に合わせて戦略的に価格対応や宣伝広告をする荷主企業の動きや狙いを軽貨物ドライバーとして直感で順応し、その際、荷主企業側では集客宣伝のために商品やサービスに関して利益を度外視した値付を行うなど粗利ミックスの手法でバランスを取って売上収益拡大を目指しているケースがあることも知っておかなくてはありません。

目玉商品とも言いますが、営業弱者の軽貨物ドライバーはこれに関係する配送業務を担当するとややキツさを体感することになります。

経済の川下の末端で仕事をする個人の軽貨物ドライバーは荷主企業側で利益がキツイ荷物の配送を請負すれば私たち側でもキツイ配送仕事になる確率は非常に高いです。協力とも言いますがシワ寄せとも言います。

基本的にお金の割に合わないキツイ仕事は誰しもしたくないと思われますが、持ちつ持たれつ、と思えばお金や時間の割に合わないキツイ仕事でも確かにできてしまいます。

ただし、今は繁盛していようとも会社も事業は生き物です。

見返りを求めるような持ちつ持たれつでは営業弱者は利用されるだけです。良くも悪くも日本は資本主義です。

繁盛はやがてピークアウトして衰退に向かったり足踏みをするのです。だからこそ外に出て機会を作っていくスタンスそのものが大切なのです。

外に打って出て外的な変化を捉え、自らで自らを含めた周囲に変化を仕掛けていくことをしなければ取り残されてしまうのです。

そう、その変化を捉えるのも4大経営資源にある一つ「情報」でありこれは経営資源の最後にある課題です。

情報は注文リピーター作りの手法になっていくわけですが、所詮、継続的な想起活動、ニーズを的確に捉える取組、接客でニーズの聞き取り分析、商品とサービスの感動、ということを考えていくだけなのです。

軽貨物ドライバーとして配送や運搬の仕事で疲れるのはお金を稼ぐ業務の対価です。

配送の仕事をしてお金を稼ぐことを意識するのではなく、配送の仕事意義そのものをきちんと理解しなくてはクライアントから信頼を稼げないということを自営型の軽貨物ドライバーは心の底から知っておかなければならないのです。

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