軽貨物配送会社は大型トラックや中型トラック運送会社とは利益の出し方が異なり賃金カーブは同じではない。
軽貨物運送業しかりトラック運送会社は製造業と卸業と小売業に飯を食わせてもらっていて運送大手であろうとも自らの事業で運送ニーズを生んでいるわけではない。
荷主企業のビジネスがあってこその物流である。
もちろん軽貨物運送業も製造業のビジネスや卸業のビジネスや小売業のビジネスを丁寧に知ることはとても重要なことである。
世界でも日本特有や日本文化とも言える日本にある老舗企業は製造業と卸業と小売業が大半であり、世界にある100年続く老舗企業の半数は日本にあってその数は4万社を超えて世界トップの老舗会社の数となっている。
何を意味するか。
その製造業や卸業や小売業の老舗企業にくっ付いているのが最大手の総合物流企業でありそれらも長寿な企業となっている。
だがその反面でサービス業に関しては世界と比べて日本では老舗企業が数少ない。
世界では通用しやすいサービス業だが日本国内でサービス業は長寿の企業として長続きしにくい傾向があると言っても間違いではない。
運送業はサービス業の一つではあるが製造業と卸業と小売業の老舗企業にくっ付く仕事をしていれば安泰のチャンスは勿論あるだろう。
だが目先の売上欲しさで付き合う相手を誤れば先々で苦戦を強いられて意味の出にくい仕事取引の年月となってしまうだろう。
無駄な取引年月というやつである。
会社は生き物であり年月を無駄にしないように単価が小さい仕事でも意味のある取引も多々あり、単価が大きくても意味の出ない取引があることを忘れてはならない。
こういった絡みを理解しながらも軽貨物運送の事業計画をしつつ、やるべき仕事、付き合うべきクライアント、を絞り込むといった事業路線が軽貨物運送業の健康経営では欠かせない。
単価が高いとか安いとか割に合うとか割に合わないとか目先のことばかり言っているようでは淘汰されるのが目に見えている。
運送業も成長期や安定期の節目となる20年や30年の壁を乗り越えることができるかがターニングポイントだろう。
100年続く老舗企業のように顧客を第一に考える正直な経営方針や従業員を大切に考える社風や時代変化に生き残るチャレンジ精神を零細企業や個人事業主もまずは持つべきだ。
その上で軽貨物運送業として次のどの道に近づいていくべきかとなる。
一律上昇型で右肩上がりでの上昇を続けることを想像するか。
早期立上げ型で早期の年齢で賃金が高止まることを想像するか。
上昇率逓減型で一定の年齢で賃金の上昇が緩やかになることを想像するか。
上昇後フラット型で一定の上昇の後賃金の上昇がなくなることを想像するか。
上昇後減少型で一定の年齢までは上昇するもののその後は賃金が低下していくことを想像するか。
上昇査定変動型で査定により賃金の上昇に幅が生じることを想像するか。
自営業の軽貨物ドライバーは特にきちんとした収入設計の路線を明確にすべきである。