物流で大切なのは軽貨物運送ではない

宅配系の軽貨物運送業者はこれから淘汰が進んでいくだろう。業界トップに君臨する最大手の宅配会社は赤字。できもしない仕事をバンバン受注してれば最後はそうなる。

我々から見ればお金は無尽蔵にある会社だとは思うがビジネスでの赤字は赤字。当然、それにぶら下がって御用聞きをしている宅配系の下請け軽貨物会社の雲行きは確実に怪しい。

私はネット通販の宅配やネットスーパーの宅配は一切請負をしないので詳しくは分からないが、個人向けの宅配は取り扱い数が前年同時期と比べて2パーセントほど減少しているらしい。

いまから数年前に天下の〇〇通運が宅配事業から撤退した意味が何となくここからも読み取れる。

危険なのはその赤字の理由が人件費と協力企業への委託費が上昇しているとのことだが恐ろしいことに末端で働く個人ドライバーの収入は決して潤っていないと思われる。

そう、要するに協力企業という名の下請け軽貨物会社の経営陣だけが潤っているのだ。しかもそれは多重下請け構造なのでビジネスモデルとしてかなり酷い実態である。

赤字の理由として表向きは法人向けの契約で価格転嫁が十分に進められなかったとしてはいるが生命線の法人顧客に対して多重下請け運送構造の皺寄せなど通用しない話。

無駄も無理も両方の状況なのだ。できもしない仕事を受注しているから赤字なのである。

ネットスーパーの宅配もビジネスモデルが崩壊して赤字、宅配最大手もネット通販関係で赤字、やはり宅配関係は規模縮小で黒字化を最優先すべき時代がまたくるのだろう。その煽りはまさに今まで小判鮫のように調子に乗ってきた宅配系の下請け軽貨物会社が食らうだろう。

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