後ろ指をさされる軽貨物ドライバーの話

ドライバー募集ばかりしている軽貨物会社によるビジネスモラル違反の話をたまに聞く。

私は軽貨物の同業者とは群れないので詳しいことは分からないが、わたしが仕事で接することの多い中型や大型のトラック運送会社でもドライバーの移籍は結構多い。

現場で知り合った他社の同業者ドライバーと幾ら稼いでいるのかなどのお金のタブーな会話をして移籍話が出てくるのだろう。

軽貨物業界はトラック運送会社のような雇用ドライバーではない委託ドライバーで働いている人が大半なので移籍という感じではないが、御法度であるドライバー引き抜き行為をする法人の軽貨物会社は存在する。

引き抜きで配属先を変えて不義理をした委託ドライバーはあいつは信用も信頼もできない奴と後ろ指をさされ続ける。

不義理をした軽貨物ドライバーはどこに行っても同じことを繰り返すので使い捨て浮遊ドライバーと化す。

業界は狭い。

御法度は、する側も、される側も、同罪である。

義理を通さずに嘘で配属業者を変えたり中間業者の飛ばし行為で仕事を受注しようとした業者やドライバーは得ようとした利益の何倍もの悪影響が中長期で降りかかる。

世話になる、義理がある、とはそういう世界。

信頼関係を重んじる軽貨物ドライバーの仕事おいてドライバー引き抜きのビジネスモラル違反は配送業務を発注する荷主企業からの信頼もゼロ化する。

荷主企業もいつ辞めるか分からないドライバーは使いたくない。

他社が食い残した配送仕事を餌にして委託ドライバーを釣り上げ、ネットの無料求人サイトやSNSや掲示板でドライバー募集を繰り返し掲載して多重下請けの仕事案件を右から左に流す。そして運賃をピンハネする。

無知な新人の個人事業主ドライバーにとっては厄介な会社であろう。

そういう会社とは一度でも絡んではいけない。一度でも絡めば紐付けされて同類となる。

ドライバーの信頼とは実直な姿勢で稼働する業務遂行から滲み出てくるもの。積み重ねでしか信頼は得られない。

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