社員雇用ではない業務請負契約で働く個人ドライバーは請け負った仕事の完遂責任を個人で負う。
機会損失と逸失利益。
巷で怪しい軽貨物ドライバー求人募集の内容を斜めから見ていると、好きな時間で働けるだとか、隙間時間で働けるだとか、頑張った分だけ稼げるだとか、相変わらずそういった次元で誰でも構わずにドライバー求人募集をしている軽貨物配送会社が未だにある。
採用ハードルを下げてドライバー求人をすればするほど実際の配送現場ではプロ意識の低い軽貨物ドライバーによる仕事クレームが増えてしまい軽貨物ドライバー全体の評判は更に悪化する。賃金も低下している。ドライバーが妙に増えたり減ったりを繰り返す軽貨物配送業者は信頼も信用もできない。
ネットやテレビニュースでも報じられているとおり仕事マッチングサイトで来るようなフリーランス軽貨物ドライバーは俗に言う駄目なタイプが多いので当たり外れが激しく、常用では絶対に使えないと口を揃えて荷主企業は言うが同感である。
ドライバー求人募集を出しっぱなしの軽貨物配送会社では自社の仕事ではない右から左への多重下請けの仕事案件を末端の個人ドライバーに丸投げして荷主企業や取引先から頂戴する運賃ピンハネを目論んで鼻息だけは荒い。
それらの求人では雇用などと嘘を書きながら実際には雇用ではない業務委託による下請け契約のパターンである。
業務請負の世界を無知な求職者は委託会社に雇用されて社保もあって頑張って働けば働くほど給与がアップするような天国モードの職だと誤解するケースも少なくないだろう。
そして何より好きなときにできるというのは嫌になったら勝手に辞められるという意味ではないので請負仕事は決して甘くみてはいけない。
やればやるだけお金を稼げるのではなく、やらなければ稼げないだけ。人に対する不平不満や仕事内容に対する不平不満を口にしても一円の価値にもならない。そんな人間が他人より高評価されて他人より多くのお金と信頼を稼げる筈もない。
新しい仕事案件をやり始めの段階で軽貨物ドライバー自身の頭の中に業務請負という役務で需要供給の在り方に勉強不足があるとドライバーの仕事を続けて努力もして耐性を積み重ねたころには先々を展望する自分のニーズと自分のげモチベーションとのギャップが大きくなるだろう。
自己中心で身勝手な人間は軽貨物ドライバーの仕事でも通用しないのだ。
頑張れば稼げるのではない。頑張らないと稼げないのが業務請負ドライバーの宿命なのでドライバーファーストなどと胡散臭いことを言ってドライバー求人募集をしているような軽貨物配送会社には騙されてはいけない。
業務請負ドライバーは一般企業で働くノルマ給の営業社員を更に身体と精神と神経を消費させて毎日の寝る時間を切り売りしてお金を少しでも多く稼ぐという状態を業務請負ドライバーだと思っても間違いない。
当然のことながらドライバー求人募集の面談で甘くはない現実を求職者に説明すれば初心者は誰もやる気が出ない。
なので軽貨物配送会社は採用ハードルを下げても軽貨物ドライバーとして駄目な人間ならいつでも辞めさせられる社員雇用ではない下請け配属の関係で契約して鴨葱ドライバーにしようと躍起なのである。
自社で荷物を運ばない利用運送の軽貨物配送会社であるにも関わらず荷主企業からはキャパシティを超える数の仕事を平気な顔で受注する。見知らぬドライバーであろうと誰でも構わずSNSや掲示板で浮遊ドライバーを掻き集めるといった無責任な酷い骨端である。
業務請負はプライベートでイレギュラーがあったときに出勤交代できるようなアルバイトではない。
会社の仕事を担当するのではなく配送の仕事を個人で受注して完遂する立場だ。
好きなときに働けるだとか隙間時間だけ働けるだとか乞いてまでドライバー求人募集をする軽貨物配送会社によって軽貨物ドライバーの責任感もどんどん低下している。スポットなのでクレームなんか関係ないからサクッと届けてはいおしまいなどと本気で言っている軽貨物ドライバーもいたりする。
委託ドライバー同士の助け合いは我々の業務請負という責任範囲の秩序としては本来あってはならないことである。それを理解した上で責任稼働が成り立つ。
