軽貨物運送を事業化する上で必要とすべきドライバー人材のタイプ

物流センター 【軽貨物運送の検証ブログ】

軽配送の職種のような少数精鋭だからこそ成功できる業態の事業組織では、協調型、歯車型、自主行動型、牽引型、4つの人材タイプの必要性をリーダーが理解し、育成させたい軽貨物ドライバーには仕事機会を積極的に与えることが事業成長に直結する。

つい先日、とある軽貨物の配送現場で一緒になる知り合いの個人事業主軽貨物ドライバーさんと会話をしていて、これからは単独ドライバーではなく親玉ドライバーとなって配下ドライバーさんを迎えて共に仕事をすることになるといった話を聞き、ふと、軽貨物配送ドライバー人材の募集について意味合いを考えてみました。

個人事業主軽貨物ドライバーさんが配下に新しいドライバーさんを入れる理由とは、利益が出るでとか出ないという単純なことではなく「自分ブランドの暖簾分け」という意味があります。

言葉上では親玉ドライバーとか配下ドライバーとか言いますが、仕事を出す側や仕事を貰う側の立場であろうとも、独立系の個人事業主ドライバー同士の関係性は上下関係ではない協業関係だと私は考えます。

また、仕事上では良好な人間関係は作るのではなく、仕事で一緒に汗をかきながらでも築き上げるものであり、良好な人間関係は期待するべきものでもありません。

それよりも、協業の場は仕事をして利益を上げるところです。仕事の愚痴や不平不満など論外です。仲間や協力者が仕事で欲しいなら他で作るべきですし、信用は要らず信頼が大切、ということになるでしょう。

  • 営業は質である。
  • 質は本当に量から生まれるのか。

さて、法人ではなく、独立系の個人事業主軽配送ドライバー業者がドライバー人材を増やす理由はいくつかあります。

  1. 配送が忙しいので身体を休めるようにしたい。
  2. 営業して取引先を増やそうと考えているから。
  3. 他人を働かせて利益を得ようとしているから。

では、ドライバー人材を増やした後は何がどうなるのかです。確かに、個人事業ではなく、法人事業では社員雇用(外注委託ではなく)のドライバー数を見るとその事業の規模は明確です。

  • 1人の会社より10人の会社は10倍大きなビジネスをしていなければならない。

ただし、健康経営の度合いを見るにはここが大きなポイントです。1人の会社より10人の会社は人数は10倍ですから10倍大きなビジネスを行っていなければなりませんが、1人の会社より効率的ではない事業運営をしている軽貨物配送会社が多いのは何故なのかです。

まさに、業績のよいドライバー人材1人だけで事業をやっているのと、業績の悪いドライバー人材が10人いる事業とでは、事業の質は明らからに1人事業の方が優れています。

よって、軽貨物配送事業の成否はドライバー人材の数だけで単純に測ることはできないわけです。

さて、個人事業主の軽貨物配送ドライバーさんの中で経営能力が乏しい状態で法人成りをする人がいます。

経営能力がない訳ですからその多くの人は成功していません。数ヶ月で陰りが見えてきます。

当然のことですが、配送ドライバーとしてのセンスがあっても法人経営者としての人望やセンスがないからです。

法人化、個人事業、有利不利を税務会計の観点で見極めをするようではビジネスマンとして話になりませんし、法人化が信用につながるとイメージしている人も中にはいると思いますが、それも大きな錯覚です。

事業の立ち上がりとは異なり、経営の立ち上がりはそんなに甘くないでしょう。

仕事力だけではなく、人として魅力があること、人格者であること、その上で、協調型、歯車型、自主行動型、牽引型、といった4つのセンスを手に入れられるか、または、ドライバー人材にそれを伝授できるかが最初のステップアップだと考えます。

ドライバー人材採用はかなり慎重に考えるべきと感じます。本当にそのドライバー人材が必要なのか。

戦力を将来期待したいという本筋の採用なのか、が鍵と言えます。

ドライバー人材は給与を支払っても育つとは限りません。自分のために働いている人と会社やお店のために働いている人がいるからです。

なので、ドライバー人材投資や育成は失敗で終わることも多々あります。

自分の事業ビジョンでパフォーマンスを高めるために配下ドライバーさんが必要になるかどうかが絶対条件です。

そうしなければ、新しいサービス提供はなかなか生まれませんし、売り上げは踊り場となります。

個人事業から法人事業に変化させることを焦る必要はどこにもありません。自分自身の中にある協調性、歯車性、自主行動性、牽引性、それを磨いてこそ顧客からの信頼はなんぼです。

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